デジカメで撮った写真をイメージ通りに仕上げたい時は、「現像」や「レタッチ」といった補正のプロセスを踏むことになります。

写真の補正とは、言い換えればメイクアップやドレスアップのようなもの。
「ここを魅力に感じて欲しい」「ここに注目して欲しい」と思う要素を引き立てつつ、「ここはあまり見て欲しくない」と思う要素を隠したり取り除くことで、その写真が本来持っている良さを引き出すための作業です。

さて、私の場合、デジカメ写真のRAWデータの現像Lightroom Classic CC(ライトルームクラシック、以下「Lightroom」)を使っています。
以前、カメラを使い始めた友人にSkype経由で行ったLightroomのレクチャーが好評だったので、このブログでも自分流の現像プロセスを公開してみることにしました。

ファッションやメイク同様、やりかたの正解は一つだけではありません。
一例として眺めてもらえると幸いです。

今回のターゲット

先月京都で撮ってきた平等院鳳凰堂の写真。
露出オーバー気味で全体的に白っぽい印象があり、もっと色鮮やかに見せたいと思います。

現像プロセス

1.プロファイルの選択

まずはプロファイルを選択して、仕上がりの大まかな方向性を決めます。
過去のバージョンではデジカメ側の仕上がり設定(ニコンのピクチャーコントロール、キヤノンのピクチャースタイル等)を疑似再現するためだけの機能でしたが、現在のバージョンでは機能が拡充され、スマホの写真アプリのように気軽に質感を変えて遊べるようになっています。

「基本補正」内、「プロファイル」の右側の四角いアイコンをクリックして「プロファイルブラウザー」を開きます。
今回は「Adobe 風景」を選択。

(画像はクリックで拡大できます)

結果がこちら。

もうこれで完成でもいい気がしてきました(笑)
が、これだけだと内容がなさ過ぎるので続けます……。

2.レンズ補正

パネルグループを下にスクロールして「レンズ補正」へ。

「色収差を除去」と「プロファイル補正を使用」にチェック。これによりレンズの収差と周辺減光を補正できます。
ただし、「ゆがみ」を補正すると画角が本来よりも少し狭くなってしまうというデメリットもあります。今回は「ゆがみ」は0で。

3.自動補正

「基本補正」に戻って、「自動補正」をクリック。
自動補正のアルゴリズムも最近のバージョンでは進化したので、自動補正だけで十分というケースが増えました。ありがたや。

とはいえ、今回は露出が1段近くマイナスされて暗い印象になってしまいました。
(画像クリックで拡大すると数値も読み取れます↓)

一旦元に戻してもいいのですが、今回はこのまま先に進みます。

4.明るさの調整(トーンカーブと段階フィルター)

「トーンカーブ」の「ダーク」を持ち上げて、暗くなった階調をカバー。

それでもなお藤の花(写真上部)が暗いのが気になります。逆光だったんですよね。
とはいえハイライトや白レベルを上げればまた白飛びが目立ってしまいます。

そこで、段階フィルターを使って藤の花の部分だけハイライトと白レベルを上げることで、全体の明るさを統一します。

段階フィルターや円形フィルターは、かかっている範囲やぼかしの程度が途中で分からなくなりがちです。
そんな時は、編集ピン(フィルターの中心位置を示すグレーのアイコン)にマウスカーソルを乗せると範囲が赤く表示されて便利です。

この時点でここまで整いました。

5.色の調整(HSL)

また「基本補正」に戻って、コントラスト〜彩度を自分好みに詰めていきます。

さらに、鳳凰堂の朱色がより鮮やかに見えるように、「HSL/カラー」パネルでレッドとオレンジの彩度を特に強調。

だいぶいい感じになってきました。

6.色の調整(円形フィルター)

改めて全体を観察すると、鳳凰堂よりも左下のツツジの赤色のほうが鮮やかで、そちらに視線が引っ張られてしまうことに気付きました。

そこで円形フィルターを使ってツツジの植え込みだけ彩度をやや下げ、全体のバランスをさらに整えます。
円形フィルターの内側に効果をかけるには「反転」にチェック。「ぼかし」を50にして境界線をぼかします。

今回はこれで完成!

そもそもの基本操作を学びたい方へ

このブログで共有したいのは実践的なノウハウなのですが、もっと基本的なところから学びたい方もいらっしゃるかと思います。

実はAdobe公式のチュートリアルがとても充実していて、一部のページには動画での解説もあり、意外と(?)しっかり学べるのでおすすめです。
まだきちんと見たことがない方はぜひ。

Lightroomチュートリアル | Lightroom CCの使い方

書籍もいろいろ発売されていますが、Lightroomは(というかAdobe社のクリエイティブ系アプリケーションはどれも)毎年バージョンアップされて細かい部分が変わってゆきます。
特に初心者のうちは、できるだけ最近出版された本を選ぶようにしましょう。いまのところ以下の2冊が新しいです。

ではまたいつか!